社内SEがつまらないと感じたら|原因と、仕事を面白くする方法

読者の方

社内SEになって数年たちますが、毎日同じような仕事ばかりで、つまらないと感じています。贅沢な悩みでしょうか。

ぼく

贅沢な悩みではありません。つまらなさの原因は、仕事の変化のなさ、手応えのなさ、先の見えなさのどれかにあることが多いです。原因が分かると、面白くする方法も見えてきますよ。

社内SEは、残業が比較的少なく、客先に振り回されにくい働き方として人気があります。一方で、実際に働く人からは「刺激がない」「やりがいを感じない」という声もよく聞かれます。安定しているからこそ、仕事の中に変化や手応えを自分で作らないと、毎日が単調に感じやすい職種なのです

結論から言うと、社内SEがつまらないと感じる原因は「同じ運用の繰り返し」「成果が見えない」「技術に触れない」「社内での立場が低い」の4つに分けられます。運用の繰り返しと成果の見えなさは、改善の企画と数字での報告で変えられます。技術と立場の問題は、会社の方針によるため、変わらないなら環境を変えることも選択肢です。

この記事では、社内SEがつまらないと感じる理由、つまらなさが続いたときに起きること、仕事を面白くする具体的な方法、そしてつまらなさを理由に転職を考えるときの判断の基準を説明します。

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目次

社内SEがつまらないと感じる、4つの理由

まず、つまらなさの中身を分けて考えます。自分にいちばん当てはまるものはどれかを確かめてください。

理由よくある状況自分で変えられる余地
同じ運用の繰り返しアカウントの発行、パソコンの設定、定期の保守の毎日ある。自動化や改善の企画で変えられる
成果が見えない止まらなくて当たり前と見られ、感謝も評価もされにくいある。数字で報告する習慣で変えられる
技術に触れない作るのは外部の業者で、自分は調整と管理だけ一部ある。小さな開発や自動化で触れられる
社内での立場が低いITは費用のかかる部署と見られ、意見が通りにくい小さい。会社の方針によるところが大きい

多くの人は、1つではなく2つ以上の理由が重なっています。その中で、自分で変えられる余地がある理由から手をつけると、早く手応えを感じられます。

前の職場との比べ方で、つまらなさは強まる

SIerやSESから社内SEに移った人は、以前の忙しさや新しい案件の刺激と比べて、いまの仕事を物足りなく感じることがあります。忙しさから抜け出したかったはずなのに、落ち着いた途端に不安になる、という声も多く聞かれます。これは、仕事の中に「新しく学ぶこと」と「成果が目に見えること」が減ったためで、自分の性格の問題ではありません。

年代によって、つまらなさの意味は変わる

20代でつまらないと感じる場合は、経験を広げたい気持ちの表れであることが多く、担当の幅を広げる相談が効きます。30代では、この先も同じ仕事が続くことへの不安が混ざりやすく、得意な分野を決めて深めることが大切になります。40代以降は、IT部門の取りまとめや、経営層への提案など、立場を変えることで面白さが戻ることもあります。自分の年代で何が足りないのかを考えると、打つ手を選びやすくなります。

つまらないまま続けると、起きること

つまらなさを放っておくと、気持ちの問題だけでは済まなくなることがあります。

  • 新しいことを学ぶ意欲が落ち、技術の変化についていけなくなる
  • 改善の提案をしなくなり、社内での評価も上がらない
  • 転職を考えたときに、職務経歴書に書ける成果が少ない
  • 仕事への関心が下がり、ミスや確認の漏れが増える
  • 休日も含めて、なんとなく気持ちが晴れない

特に3つ目は、後から困ることが多い点です。つまらないと感じている期間が長いほど、書ける成果が増えず、転職を考えたときの選択肢が狭まります。いまのうちに、手応えのある仕事を少しずつ増やしておくことが大切です。

読者の方

たしかに、ここ2年で書ける成果がほとんど思い浮かびません。

ぼく

それに気づけたのは大きな一歩です。今日から記録を始めれば、半年後には書ける成果が必ず増えていますよ。

同じ運用の繰り返しを、面白くする方法

繰り返しの仕事は、そのまま続けるとつまらないですが、改善の材料として見ると、面白さが生まれます。

繰り返しの作業を書き出す

1か月に何度も行う作業と、1回あたりの時間を一覧にします。

時間がかかる順に並べる

回数と時間をかけ合わせ、合計の時間が大きい作業を上位に置きます。

1つを選んで仕組みを変える

手順の見直し、表計算の関数、簡単な処理の自動化などで、作業時間を減らします。

減った時間を記録する

変える前と後の時間を比べ、1か月でどれだけ減ったかを数字で残します。

たとえば、毎月のアカウントの発行に1件15分かかり、月に20件あるなら、合計で5時間です。申請の様式を整えて手順を短くし、1件5分にできれば、月に3時間以上の作業が減ります。こうした小さな改善は、自分の手で結果が出るため、手応えを感じやすい取り組みです。

自動化に使える、身近な手段

自動化というと難しく感じますが、社内SEの仕事では、身近な道具で始められることが多くあります。表計算の関数やマクロ、業務でよく使う製品に付いている自動化の機能、簡単なスクリプトなどです。いきなり大きな仕組みを作るのではなく、1つの作業の手順を短くするところから始めてください。作ったものは手順書とセットで残し、ほかの人も使える状態にしておくと、評価にもつながります。

成果が見えないつまらなさを、変える方法

社内SEの仕事は、問題が起きないことが成果です。そのため、何もしなければ、成果は誰にも見えません。

  1. 障害の件数と、復旧までの時間を毎月記録する
  2. 改善で減った作業時間を、数字で残す
  3. 問い合わせの件数と、よくある内容の変化をまとめる
  4. 月に1回、IT部門の取り組みを短い報告にして上司に送る
  5. 導入したシステムについて、利用する部署の声を集める

数字で報告を続けると、上司や経営層がIT部門の仕事を理解するきっかけになります。感謝されたり、次の改善の相談が来たりすると、仕事の手応えは大きく変わります。

報告は長く書く必要はありません。「今月の問い合わせは45件で先月より8件減少。よくある質問に2件を追加」のように、3行ほどで十分です。続けることのほうが大切です。

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技術に触れられないつまらなさへの対処

社内SEの中には、システムの開発を外部の業者に任せ、自分は調整と管理が中心という人も多くいます。技術が好きで入った人ほど、つまらなさを感じやすい状況です。

状況社内でできること社外でできること
開発は外部に任せている要件の整理や設計の確認に深く関わる個人で小さな開発を試す
古いシステムの運用が中心更新や移行の計画に手を挙げる新しい技術を学び、資格で示す
調整の仕事ばかり業務の分析や改善の企画を担当する勉強会や社外の集まりに参加する

社内で技術に触れる機会が少ない場合でも、要件の整理や設計の確認に深く関わると、技術の知識を使う場面は増えます。業者の提案を理解し、よしあしを判断できる力は、社内SEとして大きな強みです。

業者の管理を、学びの機会に変える

外部の業者とやりとりするときは、ただ進捗を確認するのではなく、「なぜこの設計にしたのか」「ほかの方法と比べてどうか」を聞いてみてください。専門の技術者の考え方を直接聞ける機会は、社内SEならではのものです。聞いた内容をメモに残していくと、次の業者選びや要件の整理で、自分の判断の材料になります。

現場の部署と関わると、仕事は面白くなる

社内SEの面白さのひとつは、システムを使う人の顔が見えることです。現場の部署の業務を知るほど、どこに困りごとがあり、何を変えれば喜ばれるかが分かるようになります。

  1. よく問い合わせが来る部署の担当者に、業務の流れを聞いてみる
  2. 紙や手作業で行っている業務を探す
  3. 困っていることを1つ選び、小さな改善の案を出す
  4. 改善の後に、使った人の感想を聞く

業務を聞きに行くと、「こんなことで困っていたのか」という発見がよくあります。表計算の集計に毎週半日かかっていた作業が、少しの工夫で数分になることもあります。自分の仕事が誰かの役に立ったと実感できることは、社内SEのやりがいの中心です。

読者の方

問い合わせを待つだけで、自分から現場に行ったことはありませんでした。

ぼく

待つ仕事から、探しに行く仕事に変えると、同じ社内SEでも面白さがまったく違ってきますよ。

改善の提案は、小さく始める

現場の困りごとを見つけても、いきなり大きなシステムの導入を提案すると、予算や調整の壁にぶつかりやすくなります。最初は、費用がかからず、1〜2週間で結果が出る改善を選んでください。小さな成功の実例ができると、現場の部署が味方になり、次の提案が通りやすくなります。

社内での立場が低く、つまらないとき

IT部門が費用のかかる部署としか見られていない会社では、提案をしても通りにくく、仕事の範囲も広がりません。

この場合は、経営層が関心を持つ言葉で話すことが近道です。システムの改善が、売上、作業時間、ミスの件数、顧客の満足にどうつながるかを示してください。小さくても成果の実例を作り、その結果をもとに次の提案をすると、少しずつ意見が通りやすくなります。

ただし、何度提案しても予算がつかない、IT部門の人数が増える見込みがない、という状態が続く場合は、会社の方針として変わらない可能性が高いと考えてよいでしょう。

半年で、つまらなさを変えるための計画

つまらなさは、一度の工夫で消えるものではありません。半年ほどの期間で、少しずつ仕事の中身を変えていく計画を立てると、続けやすくなります。

期間取り組むこと目標の例
最初の1か月繰り返しの作業と時間を記録する時間のかかる作業の上位3つが分かる
2〜3か月目1つの作業を改善し、月の報告を始める月に2時間以上の作業を減らす
4〜5か月目現場の部署の困りごとを聞き、小さな改善を提案する1つの部署で改善を実施する
6か月目取り組みを振り返り、次の半年の方針を決める職務経歴書に書ける成果が2つ以上ある

半年後に振り返ったとき、仕事の面白さが少しでも増えていれば、いまの会社で続ける道があります。何を試しても変わらなかった場合は、その経験をもとに、自信を持って次の環境を選べます。

つまらなさを理由に、転職を考えるとき

自分で変えられることを試しても、つまらなさが続くなら、環境を変えることも前向きな選択です。

移り先面白さを感じやすい点確認したいこと
IT投資に積極的な会社の社内SE新しいシステムの導入や改善の企画に関われる今後のシステムの計画と予算
自社開発の企業自分で作る仕事が中心になる開発の経験がどこまで求められるか
SIerさまざまな会社の課題に関われる配属される部署と案件の種類
ITコンサル業務の課題の整理と提案が中心になる求められる役割と働き方

同じ社内SEでも、IT投資に積極的な会社では、仕事の中身が大きく違います。面接では、IT部門の人数、今後1〜2年のシステムの計画、自分に期待される役割を具体的に確認してください。

社外とのつながりで、刺激を補う

社内SEは、同じ職場の同じ顔ぶれで働くことが多く、外からの刺激が入りにくい環境です。社内だけで面白さを作るのが難しいときは、社外とのつながりで補う方法もあります。

たとえば、同じ業界の社内SEが集まる勉強会に参加する、使っている製品の利用者の集まりに顔を出す、ほかの会社のIT部門の取り組みを記事で読む、といった方法です。ほかの会社の工夫を知ると、自分の職場でも試してみたいことが見つかり、仕事への見方が変わります。また、社外の知り合いができると、転職を考えたときに、ほかの会社の社内SEの実情を聞ける相手にもなります。

参加する集まりは、月に1回程度で十分です。参加した後に、自分の職場で試せそうなことを1つだけメモしておくと、刺激を仕事の改善につなげやすくなります。

つまらないと感じたときに、考えたいこと

つまらなさを感じたときは、仕事に何を求めているのかを見直すよい機会でもあります。

  • 新しいことを学び続けたいのか
  • 自分の手で作ったものが使われる手応えがほしいのか
  • 人から感謝されることにやりがいを感じるのか
  • 安定した働き方と、仕事の面白さのどちらを優先したいのか

最後の問いは、特に大切です。社内SEの安定した働き方に価値を感じているなら、仕事の中に面白さを作る方向で考えるのが合っています。面白さを優先したいなら、働き方が変わることも受け入れたうえで、環境を変える方向を考えましょう。

社内SEだからこそ得られる、仕事の良さ

つまらなさを感じているときほど、社内SEならではの良さを見落としがちです。ほかの職種と比べたときの良さを、一度整理しておきましょう。

  • 一つの会社の業務を深く理解できる
  • システムを使う人の反応を、直接知ることができる
  • 自分で改善の優先順位を考え、提案できる
  • 導入から運用まで、システムの一生に関われる
  • 働く時間や場所の見通しが立てやすい

これらは、SIerやSESでは得にくい経験です。社内SEの良さを活かしながら、足りない刺激や手応えを自分で補えるなら、働き方として十分に魅力のある仕事です。反対に、どの良さにも価値を感じられない場合は、自分が求めている働き方が別にあるのかもしれません。その場合は、何を求めているのかを書き出してから、次の環境を探してください。

よくある質問

社内SEがつまらないのは甘えですか

甘えではありません。変化や手応えが少ない仕事を続けると、誰でもつまらなさを感じます。原因を分けて考えることが大切です。

社内SEの仕事を面白くする方法はありますか

繰り返しの作業を改善する、成果を数字で報告する、要件の整理や設計に深く関わるなどの方法があります。

技術に触れられないのが不満です

社内では自動化や設計の確認に関わり、社外では個人の学習や資格で技術に触れる方法があります。

つまらないことを理由に転職してもいいですか

社内で変えられることを試しても変わらない場合は、前向きな転職の理由になります。面接では、何を求めて移るのかを具体的に伝えましょう。

安定を手放すのが不安です

IT投資に積極的な会社の社内SEなど、安定した働き方を保ちながら、仕事の面白さを得られる移り先もあります。

まとめ

社内SEがつまらないと感じるのは、仕事の変化や手応えが少ないからです。原因を分けると、自分で変えられる部分が見えてきます。

  • つまらなさの原因を、運用の繰り返し・成果の見えなさ・技術・立場の4つに分ける
  • 繰り返しの作業は、改善の材料として見直す
  • 成果は数字にして、毎月短く報告する
  • 業者とのやりとりを、学びの機会に変える
  • 変わらないなら、IT投資に積極的な会社などへ移ることも考える

まずは、1か月に何度も行っている作業を書き出し、時間がかかっているものを1つ選ぶところから始めてください。その作業を変えることが、つまらなさから抜け出す最初の一歩になります。

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