読者の方転職したいけど、失敗したらと思うと動けません。後悔する人も多いですよね。



後悔には決まった型があります。型を知っておけば、避けるのは難しくありませんよ。
エンジニアの転職で後悔する人には、はっきりした共通点があります。年収や求人票の条件だけで決めて、働き方の中身を確認していないという点です。逆に言えば、確認する項目さえ押さえれば、大きな失敗は避けられます。
結論から言うと、後悔の大半は「商流」「担当する工程」「残業と常駐の実態」の3つを確認しなかったことから起きます。会社名や年収より、この3つのほうが働き方を左右します。
この記事では、後悔しやすい5つの型、原因、防ぐための確認項目、そして入社後に合わなかったときの立て直し方を説明します。
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後悔しやすい5つの型
実際によく聞く後悔の形を並べます。自分が当てはまりそうなものがないか確かめてください。
| 型 | 何が起きたか | 原因 |
|---|---|---|
| 年収は上がったが、残業が増えた | 時間あたりの金額はむしろ下がった | みなし残業の時間を確認していない |
| 自社開発だと思ったら常駐だった | 現場が転々と変わる | 案件の内訳を聞いていない |
| 上流に行けると言われたのに実装だけ | 担当が変わらない | 配属の決まり方を確認していない |
| 人間関係が合わない | 相談できる相手がいない | 現場の体制を聞いていない |
| 技術が古く、学びが止まった | 使う仕組みが限定されている | 技術の選び方を聞いていない |
1つ目と2つ目が、件数としては圧倒的に多い型です。どちらも、面接で質問すれば分かる内容でした。



後悔の多くは、聞かなかったことから起きています。聞きにくい質問ほど、確認する価値があります。
なぜ確認しないまま決めてしまうのか
理由は単純で、焦っているからです。
とくに、先に退職してから探し始めた場合は、収入が止まっているため、早く決めたい気持ちが強くなります。その状態では、条件のあいまいな部分を「たぶん大丈夫だろう」と流してしまいます。
もうひとつは、いまの職場がつらすぎる場合です。早く抜け出したい気持ちが強いと、次の会社を比べる余裕がなくなります。体調に影響が出ている段階なら、転職より先に休むほうが、結果的に良い選択ができます。
後悔を防ぐための確認
面接と求人票で確認したい10の項目
面接や求人票で確認したい項目です。ひとつずつ聞けば、入社後のずれはかなり減ります。
- 自社が元請けとなる案件の割合
- 客先常駐の割合と、現場の場所の範囲
- 担当する工程(要件定義から関われるか)
- 配属先の決まり方と、決まる時期
- 月の平均残業時間(部署単位)
- みなし残業の時間数と、超過分の扱い
- 夜間や休日の対応の有無と回数
- 評価の仕組みと、昇給の実績
- 技術の選定を誰が決めているか
- 直近1年の退職者の人数
10項目すべてを聞く必要はありません。自分が嫌だったことに関係する項目を、3つか4つ選んでください。
質問しづらい場合は、転職の相談先を通して聞いてもらう方法もあります。SE転職に強い転職エージェントのまとめにある会社なら、企業への確認も代わりに行ってくれます。
求人票で見抜けるサイン
面接まで進まなくても、求人票の書き方で判断できる部分があります。
- 勤務地が「本社および各プロジェクト先」となっている
- 給与の下限と上限の差が大きすぎる
- みなし残業が月40時間以上
- 仕事内容の説明が短く、抽象的
- 募集人数が多く、常に募集している
1つ目は、常駐が中心である可能性が高い書き方です。2つ目は、提示額が下限に近い金額になることが多いので、内定時の金額を必ず確認してください。
「アットホームな職場」「若手が活躍」といった言葉だけが並ぶ求人は、業務内容の説明が不足しています。具体的な工程や技術が書かれているかを確認してください。
求人票の言葉の、良い意味と注意が必要な意味
求人票の言葉は、会社によって意味が違います。同じ表現でも、実態が正反対のことがあります。
| 求人票の表現 | 良い場合 | 注意が必要な場合 |
|---|---|---|
| 上流工程に関われる | 要件定義から参加できる | 打ち合わせに同席するだけ |
| 最新技術に挑戦 | 現場で技術を選べる | 一部の案件だけの話 |
| 風通しがよい | 意見が通る仕組みがある | 単に上下関係が薄いだけ |
| 幅広い経験 | 複数の工程を担当できる | 人手不足で何でもやる |
| 安定した経営基盤 | 親会社の受注が続く | 下請けの比率が高い |
とくに1つ目と5つ目は、面接で具体的に確認してください。「直近の案件で、入社1年目の方はどの工程を担当しましたか」と聞けば、実態に近い答えが返ってきます。
言葉のとおりに受け取らず、具体例で確かめる。これだけで、入社後のずれはかなり減ります。
言葉の意味を、面接の質問で確かめる
同じ表現でも、会社によって意味が違います。確認の質問を用意しておくと、ずれを防げます。
| 求人票の表現 | 確かめる質問 | 判断のポイント |
|---|---|---|
| 上流工程に関われる | 直近1年で、入社者はどの工程を担当しましたか | 実例が出るか |
| 風通しがよい | 意見が通った最近の例はありますか | 具体例があるか |
| 幅広い経験 | 1日の業務の流れを教えてください | 業務が分散していないか |
| 残業は少なめ | 部署単位の平均残業は何時間ですか | 数字で答えられるか |
どの質問も、答え方そのものが判断材料になります。具体例が出てこない会社は、実態があいまいな可能性があります。
求人票と面接以外の、情報の集め方
求人票と面接だけでは、実態は分かりません。ほかの手段も使ってください。
- 会社の採用ページで、社員の1日の流れを読む
- 技術記事や発表資料を探す
- 口コミは複数の出どころを比べる
- 転職の相談先に、社風を聞く
- 可能なら、現場の社員と話す機会を求める
2つ目は、開発の体制を知る手がかりになります。発信がある会社は、技術に投資している可能性が高くなります。
口コミは偏りが出やすいので、1つの内容だけで判断しないでください。複数で同じ指摘が出ている項目は、実態に近いと考えられます。
後悔しなかった人が、やっていたこと
うまくいった人の共通点は、地味なことばかりです。
- 在職のまま活動し、収入を止めなかった
- 避けたい条件を3つ決めてから探した
- 複数の会社を比べてから決めた
- 条件を書面で確認した
- 入社前に、現場の人と話す機会を作った
5つ目は、可能なら効果が大きい方法です。面接の最後に「実際に働いている方とお話しできますか」と聞くと、応じてくれる会社もあります。断られた場合でも、その対応から社風が分かります。
年収を上げる方向で考えているなら、ITコンサル転職に強い転職エージェントのまとめも合わせて見ておくと、求められる働き方の違いまで比べられます。
1つでも当てはまるなら、一度相談しておくと安心です
- 今の年収が、同じスキルの人より低い気がする
- 新しい技術を学んでも、業務で使う機会がない
- 転職したいが、何から始めればいいか分からない
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応募する前に、決めておくこと
いまの会社で、変えられないか確かめる
外に出る前に、社内で解決できないかを確かめておくと、後悔が減ります。担当の変更、現場の変更、働き方の調整。この3つを希望として伝えて、半年変わらなければ会社の方針だと判断できます。
この手順を踏んでおくと、面接でも話しやすくなります。社内で相談したが変わらなかった、という事実は、我慢が足りないという見方を防いでくれます。
もちろん、体調に影響が出ている場合は別です。その場合は、社内での調整を待つより、早く環境を変えるほうが安全です。
転職の目的を、1つに絞る
条件を全部満たす会社は、ほとんどありません。優先順位を決めておくと、判断が速くなります。
年収、働き方、仕事の中身。この3つのうち、いちばん解決したいものを1つ決めてください。残りは妥協の範囲を決めておきます。
決めていないと、内定が出たときに迷います。迷ったまま決めた転職が、後悔につながりやすいのです。
相談先を複数持つ
1社だけに相談すると、その会社が扱う求人の中でしか比べられません。同じ経験でも、紹介される求人の傾向は会社によって違います。
2社から3社に登録し、同じ条件を伝えて求人を比べると、相場と選択肢の幅が見えてきます。担当者との相性もあるため、複数持っておくほうが安心です。
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応募前にやっておく3つの準備
準備の差が、結果の差になります。実際にうまくいった人の動き方を挙げます。
- 職務経歴書を、応募先ごとに書き分ける
- 面接で聞く質問を、3つ用意しておく
- 複数社を同時期に受けて比べる
1つ目は、応募先の仕事内容に近い経験を先に書くだけで十分です。同じ経歴でも、並べる順番を変えると、相手が知りたい情報が伝わりやすくなります。2つ目は、避けたい条件に関わる質問を選ぶと、面接の時間を判断に使えます。3つ目は、比べる相手がいないと、提示された条件が良いのか悪いのかを判断できないためです。
内定が出たら
条件の書面で、確認したい6つの項目
内定が出たあと、労働条件通知書を必ず確認してください。口頭の説明と違う部分があれば、この段階で確認できます。
- 勤務地の記載が、具体的な場所になっているか
- みなし残業の時間数と、超過分の支払い
- 賞与の実績(固定か、業績連動か)
- 試用期間中の条件が、本採用と同じか
- 休日の日数と、休日出勤の扱い
- 配属先と、担当する工程
4つ目は見落とされがちです。試用期間中だけ給与が低い会社もあります。金額と期間を確認しておくと、生活の計画が立てやすくなります。
6つ目の配属先や担当する工程は、書面に書かれないことが多い項目です。面接で聞いた内容を、内定の連絡へのお礼のメールなどで「このように伺っています」と書き添えておくと、記録に残ります。
口頭で「そのうち上流に関われます」と言われても、書面には残りません。時期の目安を、担当者を通じて文章で確認しておくと安心です。
複数の内定が出たときの選び方
運よく複数の内定が出た場合、迷いやすくなります。判断の基準を決めておくと、後悔しにくくなります。
優先すべきは、年収よりも働き方です。残業の実態、常駐の有無、担当する工程。これらは入社後に変えられません。年収は、実績を積めば交渉できます。
判断に迷ったら、避けたい条件を3つ書き出して、当てはまらないほうを選んでください。得たいものより、避けたいものを基準にするほうが、長く続けられる会社を選べます。
入社が決まったあとに、やっておくこと
入社してからの立ち上がりを早くするために、決まった時点でできる準備があります。
ひとつは、業界と会社の基本を調べておくことです。扱っている事業、主な顧客、使っている技術。初日から会話に入りやすくなります。
もうひとつは、いまの職場での引き継ぎを丁寧にしておくことです。前職の関係が良好だと、戻る選択肢も残ります。
3つ目は、自分の経歴を最新の状態にしておくことです。入社後に忙しくなると、記録を残す時間が取れなくなります。
入社後に合わないと気づいたら
3か月は様子を見て、半年で判断する
それでもずれが起きることはあります。そのときの立て直し方を決めておくと、慌てずに済みます。
最初の数か月は、慣れない負担が大きく出ます。判断は早すぎないほうが安全です。
何がどう違ったのかを記録します。感覚ではなく、時間や担当で確認します。
担当や現場の変更が可能かを聞きます。変えられる会社もあります。
変わる見込みがないなら、次を考えます。
前回確認しなかった項目を、必ず確認します。
短期間で辞めることを不安に思う人は多いですが、理由を説明できれば選考で不利にはなりません。求人票と実態が違ったという事実は、面接官も理解できる話です。
入社後3か月で確認する3つのこと
後悔を早く見つけるために、入社後の確認も決めておきましょう。
見るのは、担当している工程が説明どおりか、残業が聞いていた範囲か、相談できる相手がいるかの3点です。
ずれがある場合は、早めに上司へ確認してください。配属の調整で解決することもあります。半年たっても変わらないなら、次を考える判断材料になります。
ずれは、事実として早く伝える
違和感を抱えたまま過ごすと、状況は悪化します。伝え方にはこつがあります。
感情ではなく、事実として伝えてください。入社時の説明ではこう聞いていたが、現状はこうなっている。この形なら、相手も確認しやすくなります。
多くの場合、配属の調整や担当の変更で解決します。伝えずに我慢して辞めるほうが、双方にとって損失になります。
後悔しても、やり直しは効く
入社した会社が合わなかったとしても、その経験は無駄になりません。次の会社を選ぶときの基準が、はっきりするからです。
実際、2回目の転職のほうがうまくいく人は多くいます。1回目で確認しなかった項目を、次は必ず聞くようになるためです。避けたい条件が具体的になるほど、選ぶ会社の精度は上がります。
短期間で辞めることを不安に思う気持ちは分かりますが、合わない場所に長くいるほうが、書ける実績が増えないという意味で不利になります。判断は早いほうが、選択肢が残ります。
転職を繰り返さないための考え方
短期間で辞めることが続くと、選考で不利になります。防ぐには、動く前の整理が重要です。
避けたい条件を3つ決める、担当したい工程を言葉にする、複数社を比べる。この3つを守るだけで、ずれはかなり減ります。
それでも合わなかった場合は、理由を説明できる形にしておいてください。求人票と実態が違った、という事実は、面接官にも理解されます。
同じ失敗を繰り返さないための記録
転職のたびに条件を確認する項目を増やしていくと、精度が上がります。
- 前回確認しなかった項目
- 入社後にずれた点
- その原因(求人票、面接、自分の確認不足)
- 次に必ず聞くこと
- 譲れない条件の優先順位
この5点を書き出しておくと、次の転職活動がまったく違うものになります。後悔は、記録に変えれば材料になります。
よくある質問
- 転職して後悔する人はどのくらいいますか
-
正確な数字はありませんが、後悔の理由は残業と担当業務のずれに集中しています。確認すれば防げるものがほとんどです。
- 1年以内に辞めると、次は不利になりますか
-
理由を説明できれば大きな不利にはなりません。求人票との違いは、理解されやすい理由です。
- 面接で残業や常駐のことを聞いても大丈夫ですか
-
問題ありません。長く働く前提の質問として受け取られます。
- 年収が下がる転職は避けるべきですか
-
時間あたりの金額で比べてください。残業が大きく減るなら、下がっても得になることがあります。
- 在職中の転職活動は時間が取れません
-
日程調整を任せられる相談先を使うと、負担がかなり減ります。
まとめ
後悔は、型が決まっています。だからこそ、防ぐこともできます。
- 商流、担当工程、残業と常駐の実態を必ず確認する
- 年収ではなく、時間あたりの金額で比べる
- 焦って決めないために、在職のまま活動する
- 求人票の書き方から、常駐の割合を見抜く
- ずれたときは、記録を取ってから相談する
確認する項目を決めておけば、転職は運任せではなくなります。まずは、自分が避けたい条件を3つ書き出すところから始めてください。
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